水道水と水道管(実情と問題点) |
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■水道の水は、川の上流付近で降った雨から始まります。森林は、雨水を吸収してくれるので、降った雨は、地下水として蓄えられます。このような森林を水源林といいます。水源林は、水を蓄えるだけでなく雨水をキレイにする役割も果たしています。こうして水源林で浄化された水は、少しずつ川に流れていきます。川の水は、「取水搭」から浄水場へ引き入れられ、ここで水道水が作られます。まず「沈砂池」で大きな汚れや砂を沈め、次に「凝集剤」を加え小さなごみを固め「沈殿池」で沈めます。こうして汚れやゴミを取り除かれた水は、消毒のため「塩素」を注入されます。塩素の入った水は「ろ過」されて、目に見えないゴミや細菌が取り除かれます。最終段階で、再び塩素を注入し、水道水は出来上がります。
■しかし、浄水場では殺菌しきれない細菌があります。塩素で処理しきれない細菌で、クリプトスポリジウム」という寄生虫がいます。この寄生虫は、牛や豚などの家畜のふん尿に含まれています。これが、下痢や発熱などの症状を引き起こします。
■現在の水道法では、水道水が家庭に届くときに、0.1ppm以上の遊離塩素が入っていなければなりません。これは、殺菌のためです。しかし、殺菌するための塩素から発生する「トリハロメタン」などの有害物質もあるのです。これは、摂り続けると発ガンの危険をともなう有害物質です。トリハロメタンは、塩素と水中のゴミ、有機物などが結びついて作られます。
■マンションやビルでは、水道水をまず「受水槽」にためて、そこから屋上にある「高置水槽」に送り、そこから各階に給水するという方法をとっています。こうした給水方式では、水をためる「受水槽」や「高置水槽」が汚れていた場合、常に汚染された水が供給されることになります。実際に、「受水槽」や「高置水槽」でのかなりの汚染が確認されています。
■古い配水管のさびも心配です。現在の配水管は、塩化ビニールやステンレスでできていますが、以前は鉛管や鋼管を使っていました。そのため、内部がさびたり溶けたりして、飲み水がカナ臭くなったり、赤水の被害が報告されています。 水道水の問題点
■残留塩素の現状世界の中でも、日本は水道水に関して非常に厳しい基準を設けています。それによって私達は質の高い水道水を生活用水として使用することができるのです。しかし、水道水を高水準で安全な状態に保つためとして、雑菌を消毒するための「カルキ/塩素」が注入さえています。国の規定では、「塩素濃度は、水道水1リットルに対して0.1ミリグラム以上」とされており、上限は決められていないのです。実際の水道水に含まれる塩素濃度は、「1リットルに対して1.0ミリグラム前後といわれています。特に夏になると雑菌の繁殖を防ぐために高濃度になるといわれています。
■人の体と水 人間の体の65%〜70%は水分です。横たわっている状態の成人男性で、1日2,300ミリリットルの水分を排泄し、これと同等の水分を補給しています。歩いたり、スポーツをしたりすると排出される水分が多くなり、よって補給する水分も多くなります。2,300ミリリットルの水分をどのように補給するかと言いますと、1,200ミリリットルを飲料水から、800ミリリットルを食物から、そして体内でタンパク質、炭水化物、脂肪などが分解されるときに排出される代謝水が300ミリリットルと言われています。しかし、水分が体内に補給される手段はそれだけではありません。人間の皮膚には膨潤作用があり、外部からの水分を皮膚表面に吸収する作用もあるのです。間の体の65%〜70%は水分です。横たわっている状態の成人男性で、1日2,300ミリリットルの水分を排泄し、これと同等の水分を補給しています。歩いたり、スポーツをしたりすると排出される水分が多くなり、よって補給する水分も多くなります。2,300ミリリットルの水分をどのように補給するかと言いますと、1,200ミリリットルを飲料水から、800ミリリットルを食物から、そして体内でタンパク質、炭水化物、脂肪などが分解されるときに排出される代謝水が300ミリリットルと言われています。しかし、水分が体内に補給される手段はそれだけではありません。人間の皮膚には膨潤作用があり、外部からの水分を皮膚表面に吸収する作用もあるのです。 ■体と残留塩素の問題点
体と残留塩素の問題点として、大きく二つ上げられます。
1.残留塩素は、水の中の有機物と反応することにより、「トリハロメタン」という化学物質に変化します。「トリハロメタン」は発がん性物質として知られています。
2.水を補給すると、水分は体液の一部となり、各臓器に物質を配達する役割をします。皮膚から吸収された残留塩素は、肌荒れの原因にもなります。
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■その他の塩素の問題点
・水の味を損ない、コーヒー・紅茶・お茶などが美味しくない。 ・髪が痛む、色が抜ける。 ・匂いがする。 ・赤錆の原因にもなり水道管の寿命が短くなる。 . ■塩素以外の問題点水道水は水道水処理場で処理が済んだ後、水道管にて各家庭に供給されています。その際に水道管内の赤錆や汚れも一緒に運んできています。しかもこの赤錆や汚れ は目に見えるものではなく、知らず知らずに口にしているのです。下の画像は、新品 のフィルターと使用開始から1年が経過したフィルターです。普段は透明に見える水もこのように汚れているのが現状なのです。
■さらに問題なのは、マンションやビルに設置されている貯水槽です。普段は、目にすることのない貯水槽の内部、定期的に清掃を行っていても汚れています。ここに貯められていた水が蛇口から出てくると思うと、飲むのもためらってしまいます。
■水の重要性 このように、人と水は切れない関係にあります。飲料水として飲む水だけでなく、食物を洗う水、料理に使う水、顔を洗う水、お風呂に使う水など、体が水分を補給するすべての水は、塩素を始め、トリハロメタン、雑菌、赤錆、汚れ、カビが除去されている「水」が必要だと考えます。日本の水道水は「安全」だといわれていますが、ご自身の健康、家族の健康を今一度考えてみる必要があるのではないでしょうか。
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日本の水道管事情■近年、全国で水道管破裂の事故が相次いでいます。その原因は水道管の劣化です。しかしながら、その改善は(更新)は遅々として進んではいません。震度6強程度の地震が起きたとき、耐えられる水道管の割合が日本で主要なものだけでも7割程度、耐震化率0%自治体もあるようです。耐用年数40年を過ぎた水道管が全国でおよそ3万8千キロに及び、これらの管に耐震性はないといわれています。耐震化の遅れは、有事の際の致命傷となりえます。さらに、人体に有害な鉛が溶け出す恐れがある鉛製の水道管は、全国でいまだに482万にのぼる世帯で使われていることが最近の調査で明らかになってきました。厚生労働省は、早めの交換を促していますが、交換は未だに進んでいないのが現状です。 給排水管の種類と耐用年数■給排水管の耐用年数は、大体30年程度といわれていますが、使い方次第では10年間も持たないことがあります。 寿命が短くなる要因は、ゴミや異物の堆積による詰まりや、腐食・劣化によるもの、または、変位や振動などによる破損が考えられます。 給配水管には材質や構造の異なる様々な製品があり、代表的な管だけでも以下の種類があります。 ●排水・汚水用 / 鋼管・排水用塩ビライニング鋼管・コーティング鋼管・鋳鉄管・ビニル管・耐火二層管 |